YAMAHA G-70Aというクラシックギターが、少し前までてもとにあった。
写真のラベル右上にあるJISマークのナンバー9202は、1969年11月にヤマハによって天竜楽器に渡されたものとする記事があるが(1) 、経緯からするとその逆かもしれない。天竜楽器は、エテルナという名前のピアノやギターを製造し、またOEMでヤマハの楽器も作っていたが、1969年11月にヤマハに吸収合併された(2) 。天竜楽器とヤマハの関係が変わる時期に、このギターは販売されていたことになり、販売期間が1969年5月から1970年11月までと短かったというのは(3) 、そういう事情を背景にしていたからかもしれない。
2016年10月、カエターノ・ヴェローゾの大阪公演にゆき、にわかにクラシックギターが欲しくなった。クラシックギターは中学生以来のこと。どの程度弾くことができて、根気も持続するかどうか不明だったため、廉価な中古品を探した。まもなくして、北見で入手したのがこれ。そのときはジャンク扱い、つまり調整は自分でおこなう、ということでの販売品だった。弦が切れていることはよいとしても、ブリッジサドルがまったく用をなしておらず、弾ける状態ではなかった。
もともと弦高の高いギターで、ブリッジサドルの交換、調整には手こずったが、理想に近くなった。ナットサドルも交換した。ペグは、一時期GOTO製に替えてみた。サイズが合わずデフォルト(裏面にYAMAHAの刻字がある)に戻した。かくして半世紀前の国産ギターは弾けるようになり、ウォームな音色で、低音がよく出たのは好きだった。異音のするところがあるので、ブリーシングのようすも注意して見た。とくに問題はなさそうだった。リペアに出すことを考えたが、リペア代のほうがずっと高くなることは確実で、よした。「どんな楽器でも悪いところがあるもの」という友人の弁で納得した次第。
以上は、新しいクラシックギターを入手する2018年3月までの約1年半のこと。その後はしまっていて、過日新しいオーナーのもとへ行った。
追記1 この記事は、私の手控えとして書いたものをもとにしています。得られた情報の正確性まで検討していません。また私の誤解もありえます。ご了解ください。(2020年9月27日)
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- “Japanese Nippon Gakki Yamaha – 1963” https://www.soft.com.sg/forum/showthread.php?302618-Japanese-Nippon-Gakki-Yamaha-1963 ↩
- 「天竜楽器製造 – 企業情報@Wiki – アットウィキ」 https://w.atwiki.jp/sysd/pages/1333.html ↩
- 「30年ほど前に使っていたというクラシックギター(YAMAHA G-70D)… – Yahoo!知恵袋」 https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1313680713 ↩
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