16 10月 2004

ユリイカ

Posted by fische on 10/16 at 12:49 AM
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『ユリイカ』9月号(青土社、2004年9月1日)の特集が、「はっぴいえんど 35年目の夏なんです」。同誌も創刊35年目の夏。テンポラリーな音楽批評から一歩脱し、アカデミズムの射程圏内にはいったかに思えるが、読後感は必ずしもそうではなかった。アカデミズムにはいるとは、鬼籍にはいることに似ているから、いまだ現役で健在ということなのだろう。そして、松本隆氏の言説に接すると、大正期以降日本の童謡に関する松岡正剛氏の「おもかげの国 うつろいの国」での解釈を想い起こす。もちろん、閉塞感の先行きには異なりがあるのだが、ただいまのおじさんおばさんたちの童謡だったと、大雑把には言えるのかもしれない。
ところで、清水昶氏の「オホーツク 故シンガーソングライター轡田高志君へ」が、同誌にある。この6月8日に亡くなったくつわだたかしさんへのレクイエム。出逢うことも、すれ違うこともなかったであろう音楽の主が、生と死の両岸に在りながら、ひとつのメディアに在るということの意味を思う。

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