7 8月 2011

夏の遺跡

Posted by fische on 08/07 at 01:26 AM
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しばらく吉田富夫先生のことを思い出していた。名古屋の考古学者の―。1969年の見晴台遺跡第8次発掘調査に参加したときが、お目にかかった最初だと思う。中学2年の夏のこと。

記憶に鮮やかなのは、1971年7月28日から8月15日にかけて実施された見晴台遺跡第9次調査である。期間中のある日、杉戸清名古屋市長が来られ、台地の上、南の方を向いてふたりで立ち話をされていた。先生が遺跡の説明をされていたのであろう。7月19日、市長が笠寺公園の歴史公園としてのマスタープランを発表したばかりだった。吉田先生にとってもひとつのピークだったに違いない。マスコミの取材にも嬉しそうなお顔をして写真におさまっていらっしゃった。

しかし、その年の11月21日、先生は急逝されてしまう。59歳。私が知っているのは、57歳からの先生であり、いまの私と2歳違うだけだが、中学2年から高校1年の私には、もっとずっとおじいさんに見えた。

いつだったか、見晴台遺跡発掘調査からの帰りだっただろうか。名鉄名古屋駅の広い階段でお見かけした先生、聞こえたのは荒い息づかいだった。(つづく)

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